仏道の「生き方」を人々にー。
お寺を「交流」と「学び」の場と提案し、
地域をリデザインしたいと願う。
日蓮宗 妙性寺 住職
近藤 玄純 様
1630年頃に建立された日蓮宗の寺。400年弱の歴史を持つ。小さな寺ではあるが、大正9年に創建された本堂など歴史が凝縮。
墓地分譲、永代供養、祈願、供養などは檀家以外でも相談できる。ホームページやブログ開設などを先駆けて行い、現代社会にこそ反映できる仏教の考え方の伝播に勤しんでいる。
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〒409-3822 山梨県中央市下三條3
【TEL】055-273-4105
仏教は「生き方」のヒントをくれる方法論
仏道に入られたきっかけはなんでしょう?
正直なところ、寺を継ごうとは思っていませんでした。大学を中退し、ビリヤードのプロを志して親と大喧嘩したこともあります。20歳を過ぎたころ、仏道とは離れた生活をしながらも身延山に修行に行きました。そこで仏教の中に「生き方」のさまざまなヒントがあると知らされた…。「真摯に向き合わなければいけない」と感じ、仏道に入りました。
ホームページやブログなどを積極活用し、“発信”をされていますね。お寺の活動としてはめずらしく感じますが、どうして始められたのでしょう?
仏教には2000年の歴史があります。今のお寺のかたちやイメージは江戸時代にできたもの。江戸のままですから、平成の世ではやはり破綻するんです。現代的に伝えなければいけないことが伝えられておらず「葬式仏教」と揶揄される。大切なのは時代に合った必要な要素をきちんと伝えることです。その手段を考えれば、現代ならホームページやブログになりますよね。
現代に伝えたいこと、伝えなければならないこととは?
しがらみやストレスの多い現代社会。伝えなければいけないことは「生き方」だと考えています。
「このままでいいのか」と悩んだときに、考えることを放棄しないための術。
自己の向上過程で役立つ「方法論」が仏教にはあります。つまり、生き方のサポート。それをきちんと伝えることが自分の使命だと思っています。
お寺を知り、多くの人に関わってもらえるように
お寺が暮らしと疎遠になる時代。ご住職が考える打開策は?
お寺を疎遠にしてしまったのはお寺側の責任が大きい。お坊さん自身がお寺の敷居を高くしてきてしまいました。加えて、きちんと「仏教とは」の核を伝えてきていないと思います。だからまずは、自分が伝えられる範囲内できちんと仏教を伝える。いずれ、「人的交流」や「学びの場」としてお寺をもっと使ってもらえる流れをつくることを考えています。
さまざまな新しい取り組みをされているご住職。ずばり、妙性寺の次なるチャレンジは?
地域の人にもっと利用してもらえる場所にすることです。
例えばお祭りの神輿を担がずリアカーで引くようになってしまったり、夏祭りなどの地域行事がなくなってしまったり。こういうの、とても悲しいんです。人口減少、高齢化が進んでいますので仕方がないというのは簡単ですが、守らなければいけないものをきちんと守りたい。場所や責任問題が云々というなら、お寺を利用してもらいたい。お寺を地域の人たちにもっと活用してもらえる「開かれた場」にすること。お寺とともに地域社会をリデザインしていけたら、と考えています。
マニュアルズへひと言
マニュアルズが手掛けるものに惚れています。いつも、想像以上!圧倒的なセンスと技術力は、県外でも通用するものと感じています。いつも本当にお世話になっています。現在は、お寺もホームページを持たなければいけない時代。旧態依然としてなかなか踏み切れない部分でもありますが、「寺院応援プロジェクト」の活動も辛抱強く続けていってほしいです。そしてマニュアルズの活動や制作実績などは、もっと多くの人に知ってもらいたいと日々思っていますよ。
妙性寺 ご住職 近藤様
ありがとうございました!