江戸屋商店インタビュー|マニュアルズ|山梨県甲府市のホームページ制作・Web制作

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manualz letterINTERVIEW.49

「誰かのありがとうと
安心のそのそばに」
「江戸屋のごまどうふ」と
「心地よいお店づくり」で
創業200年とその先を目指す

CLIENT

江戸屋商店
店長

武川昌生 様

江戸屋商店インタビュー

天保3年(1832年)、笛吹市八代町で塩や酒を販売する商店として創業。その後、行商や生活必需品の販売、割烹など、時代とともに事業内容を変化させ、商いを続けてきた。2022年12月に店舗をリニューアルオープン。現在は看板商品の「ごまどうふ」の販売や、「手打ちほうとう処」で自慢のほうとうを提供している。

INFORMATION

〒406-0833 山梨県笛吹市八代町奈良原272-1
【営業時間】AM10:00〜PM6:00(手打ちほうとう処:AM11:30〜PM2:30)
【定休日】火曜・水曜
【TEL】055-263-3600

https://www.e-edoya.com/

時代とともに柔軟に変化を遂げ、商いを続けた約200年。お客様の声から看板商品が誕生。

Q.長い歴史を持つ江戸屋商店のこれまでの歩みと、現在の事業内容について教えてください。

江戸屋商店の創業は江戸時代、天保3年(1832年)です。「創業から200年」という節目がまもなく訪れます。初代の甚右衛門は、ここ笛吹市八代町で炭や塩、酒の販売をはじめました。この事業はそのまま二代目へと引き継がれ、三代目・藤次郎は、販売スタイルを行商へと移行し、富士河口湖町方面へ塩や酒を届けていました。四代目の仁壽は、それまでの専売品(塩や酒)に加え、衣類や履物、時計といった生活必需品の販売を始め、五代目の親行は割烹を開き飲食業にも参入しました。そして、六代目の正信が、看板商品「江戸屋のごまどうふ」を生み出しました。2022年12月に店舗をリニューアルし、現在は「江戸屋のごまどうふ」や「さしみこんにゃく」などの自社製品の販売、また、笛吹市内でつくられているワインや、県産野菜も販売しています。さらに自慢のほうとうを提供する「手打ちほうとう処」も設けています。

Q.「江戸屋のごまどうふ」はとてもファンの多い商品ですが、 改めて、その魅力やこだわりをご紹介ください。

「ごまどうふ」は、四代目・仁壽の法事の時に、板前で六代目の正信が親戚に振舞ったのがはじまりです。精進料理にルーツを持つ胡麻豆腐は、一般的には胡麻と水などを練り上げて作ります。しかし、正信が作った「ごまどうふ」は水の代わりに牛乳を使っていて、程よく甘味があり、コク深く仕上がっています。この「ごまどうふ」が好評で、その後、割烹で行われる法事の際には必ずお出しするようになりました。そのうちに「このごまどうふをお土産に買って帰りたい」と言っていただくようになり、「いつか小売販売したい」という思いが膨らみはじめました。その思いが叶い、2008年(平成20年)4月に「江戸屋のごまどうふ」として小売販売をスタートさせることができました。「江戸屋のごまどうふ」は胡麻をたっぷり使い、もっちりした食感が特徴です。わさびを添えておかずやおつまみとして、また、黒蜜をかけたり、アイスクリームを添えたりすれば和スイーツとしても楽しんでいただけます。定番の商品としては、「白ごまどうふ」「黒ごまどうふ」「抹茶ごまどうふ」等ですが、「紅いも」や「枝豆」など季節によって限定商品も出しています。お家で召し上がっていただくのはもちろん、手土産として購入してくださるお客様もたくさんいらっしゃいます。

江戸屋商店インタビュー
Q.「江戸屋のごまどうふ」の技術を生かした「みるくぷりん」の販売もはじめられたのですね。

2022年の12月に、それまでの事業内容を見直し、店舗の建物も新築して、リニューアルオープンしました。そのタイミングに合わせて発売したのが「みるくぷりん」です。「江戸屋のごまどうふ」は確かに多くのお客様にお喜びいただいているのですが、胡麻豆腐自体、年齢の若い方には馴染みが薄い食べ物です。そこで目を付けたのが「プリン」です。実は山梨県って、プリンの人口あたりの消費量がとても多い県だったのです。また、胡麻豆腐と比べると10倍ほどの市場規模がある。「江戸屋のごまどうふ」は牛乳を使っているので、以前、試しに胡麻を入れずに牛乳と葛や甘薯でプリンのようなものを作ったことがありまして。その時に「これすごく美味しいじゃん!」となったこともあって、リニューアルオープンにあわせて商品改良を丁寧に行い、商品化することにしました。江戸屋の「みるくぷりん」は、卵やゼラチンを使わず、牛乳と甘薯で作っています。アレルギーを持つお子様にも食べていただけますし、もっちりとした食感の「江戸屋のごまどうふ」の技術を生かして作っています。この「みるくぷりん」を入り口に、「江戸屋のごまどうふ」も手に取っていただけるとありがたいですね。

「創業200年で終止符」から「創業200年に向けての幕開け」へ。覚悟の方向転換。

Q.2022年にリニューアルオープンされましたが、 どのような目的やコンセプトを掲げたのでしょうか?

江戸屋商店は2032年に創業200年を迎えます。実は数年前、コロナ禍だったことも後押しして両親から「創業200年に向けて、店をたたむ準備をしようと思っている」と言われました。当時、私はサラリーマンをしていたのですが、その話を聞いて「このままでいいのだろうか」と感じました。そして、「自分が後を継ぎたい」と思うようになったのです。子どもの頃からあった店がなくなってしまうのは寂しかったし、代々受け継いできたものを途切れさせてしまってはいけないという気持ちもありました。両親は「サラリーマンの方が安定しているから、続けた方がいい」と言ってくれたのですが、2021年に退社しました。この江戸屋という屋号を残していける形を描きたい、それが自分のミッションだと思ったのです。そして、今の時代に合わせた事業内容を考えはじめました。リニューアル前は、「江戸屋のごまどうふ」もありましたが、レトルト食品や缶詰などの食品の販売、そして割烹の営業もしていました。しかし、最近は数分車を走らせれば、安くて品揃えも豊富なスーパーへ行くことができます。ここは山間地なので、これまでは「地域の人々の生活を支える商店」として利用していただきましたが、今はそのニーズも減っている。そこで、店のターゲットや商品を徹底的に見直しました。新店舗のターゲットは、地域の皆さんはもちろん、観光客にも広げました。「県外からも訪れたいお店」をコンセプトにして、新たな店づくりをスタートさせました。そこで、商品としては「江戸屋のごまどうふ」などの自社製品、そしてお土産物として喜んでいただけるようなワインやお野菜など笛吹市や県産のものを中心に並べることにしました。

江戸屋商店インタビュー
Q.このリニューアルで新たに誕生した「手打ちほうとう処」も好評のようですね?

おかげさまで、店の前を車で通った方がふらっと寄ってくださったり、地元の方も「江戸屋のほうとうは本当に美味しい!」と言ってくださって、とてもありがたく感じています。リニューアル前の割烹は、100人が入れるような宴会場を備えていました。ただ、今はそのような大きな宴会もほとんどないので、割烹も見直す必要があると思ったのです。そこで、メニューをほうとうに絞って提供することにしました。ほうとうは山梨の郷土食なので、県外からのお客様にも喜んでいただけます。江戸屋のほうとうは「手打ち」です。そして、小麦粉と塩だけで麺を作るため、コシの強い、昔懐かしい味に仕上がっています。また、板前の六代目・正信、私の父ですが「山梨の人は家でほうとうを作って食べる。でも、うちはプロが作るのだから、家庭の味とは一味違うものを提供しなくてはいけない」という強い思いを持っていて、麺はもちろん、お出汁にもとてもこだわっています。全て手作業のため、提供できる量は少なくなってしまうのですが、こだわりのほうとうも楽しんでいただきたいですね。

Q.新たなスタートを切った江戸屋商店の今後の展望をお聞かせください。

リニューアルオープンするときに、皆で「誰かのありがとうと安心のそのそばに」という企業理念を決めました。「江戸屋のごまどうふ」は手土産など「ありがとう」のお供に選んでいただくことも多く、私たちもとても嬉しいです。そして、この江戸屋というお店がお客様、地域の皆様、従業員にとって心地よい場所となるように、店舗の運営を続けていきたいと思っています。また、江戸屋周辺には新しくお蕎麦屋さんができたり、ゴルフ場もあります。この周辺の施設やお店が賑わうことで、地域を盛り上げることができるのではと思っていて、江戸屋がその一助になれたら嬉しいですね。そして、山梨はリニア中央新幹線の開通も控えています。その時に、「山梨に来たら江戸屋へ寄ろう」と思っていただけるようなお店にするというのも目標の一つです。創業200年、そしてその先もこの屋号を続けていけるよう、精一杯努力したいと思っています。

マニュアルズへひと言

江戸屋商店 武川様

マニュアルズさんに作っていただいた江戸屋のホームページは、情報の過不足がなく、とても見やすくて、大変満足しています。一人一台スマホを持つ時代、ホームページは「第二の店舗」だと思っています。旅行に行く時、食事するお店を選ぶ時、多くの人がスマホで必ず行き先を検索します。その時に、お店の情報や魅力をしっかり発信できるホームページを持ちたかったので、マニュアルズさんに制作していただけて本当に良かったです。また、山梨の企業であるという点も大きなポイントでした。実際に店舗を見ていただいたり、直接顔を合わせて打ち合わせができたことも、良いホームページを作るために大切なことだったと思います。素敵なホームページをありがとうございました。

江戸屋商店 武川様
ありがとうございました!

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